許可を受けた業種のみ500万円(建築一式工事は1,500万円)以上の工事を請け負うことが可能となりますので、業種選択は、それぞれの業種で施工可能な工事と、ご自身の営業内容とを照らし合わせ、慎重に行いましょう。
1土木一式工事 2建築一式工事 3大工工事 4左官工事 5とび・土工・コンクリート工事 6石工事 7屋根工事 8電気工事 9管工事 10タイル・れんが・ブロック工事 11鉄筋工事 12鋼構造物工事 13舗装工事 14しゅんせつ工事 15板金工事 16ガラス工事 17内装仕上工事 18塗装工事 19防水工事 20機械器具設置工事 21熱絶縁工事 22電気通信工事 23造園工事 24さく井工事 25建具工事 26水道施設工事 27消防施設工事 28清掃施設工事 29解体工事
業種区分と建設工事例
それでは、各業種にはどのような建設工事が該当するのか例示を見て行きましょう。
1土木一式工事
橋梁、ダム、空港、トンネル、高速道路、鉄道軌道、道路・団地等造成、公道下の下水道、農業・かんがい水道工事を一式として請け負うもの
2建築一式工事
建築確認を必要とする新築及び増改築
3大工工事
大工工事、型枠工事、造作工事
4左官工事
左官工事、モルタル工事、モルタル防水工事、吹付け工事、とぎ出し工事、洗い出し工事
5とび・土工・コンクリート工事
とび工事、ひき工事、足場等仮設工事、重量物のクレーン等による揚重運搬配置工事、鉄骨組立て工事、コンクリートブロック据付け工事
くい工事、くい打ち工事、くい抜き工事、場所打ぐい工事
土工事、掘削工事、根切り工事、発破工事、盛土工事
コンクリート工事、コンクリート打設工事、コンクリート圧送工事、プレストレストコンクリート工事
地すべり防止工事、地盤改良工事、ボーリンググラウト工事、土留め工事、仮締切り工事、吹付け工事、法面保護工事、道路付属物設置工事、屋外広告物設置工事、捨石工事、外構工事、はつり工事、切断穿孔工事、アンカー工事、あと施工アンカー工事、潜水工事
6石工事
石積み(張り)工事、コンクリートブロック積み(張り)工事
7屋根工事
屋根ふき工事
8電気工事
発電設備工事、送配電線工事、引込線工事、変電設備工事、構内電気設備(非常用電気設備を含む。)工事、照明設備工事、電車線工事、信号設備工事、ネオン装置工事
9管工事
冷暖房設備工事、冷凍冷蔵設備工事、空気調和設備工事、給排水・給湯設備工事、厨房設備工事、衛生設備工事、浄化槽工事、水洗便所設備工事、ガス管配管工事、ダクト工事、管内更生工事
10タイル・れんが・ブロック工事
コンクリートブロック積み(張り)工事、レンガ積み(張り)工事、タイル張り工事、築炉工事、スレート張り工事、サイディング工事
11鉄筋工事
鉄筋加工組立て工事、鉄筋継手工事
12鋼構造物工事
鉄骨工事、橋梁工事、鉄塔工事、石油、ガス等の貯蔵用タンク設置工事、屋外広告工事、閘門、水門等の門扉設置工事
13舗装工事
アスファルト舗装工事、コンクリート舗装工事、ブロック舗装工事、路盤築造工事
14しゅんせつ工事
しゅんせつ工事
15板金工事
板金加工取付け工事、建築板金工事
16ガラス工事
ガラス加工取付け工事、ガラスフィルム工事
17内装仕上工事
インテリア工事、天井仕上工事、壁張り工事、内装間仕切り工事、床仕上工事、たたみ工事、ふすま工事、家具工事、防音工事
18塗装工事
塗装工事、溶射工事、ライニング工事、布張り仕上工事、鋼構造物塗装工事、路面標示工事
19防水工事
アスファルト防水工事、モルタル防水工事、シーリング工事、塗膜防水工事、シート防水工事、注入防水工事
20機械器具設置工事
プラント設備工事、運搬機器設置工事、内燃力発電設備工事、集塵機器設置工事、給排気機器設置工事、揚排水機器設置工事、ダム用仮設備工事、遊技施設設置工事、舞台装置設置工事、サイロ設置工事、立体駐車設備工事
21熱絶縁工事
冷暖房設備、冷凍冷蔵設備、動力設備又は燃料工業、化学工業等の設備の熱絶縁工事、ウレタン吹付け断熱工事
22電気通信工事
有線電気通信設備工事、無線電気通信設備工事、データ通信設備工事、情報処理設備工事、情報収集設備工事、情報表示設備工事、放送機械設備工事、TV電波障害防除設備工事
23造園工事
植栽工事、地被工事、景石工事、地ごしらえ工事、公園設備工事、広場工事、園路工事、水景工事、屋上等緑化工事、緑地育成工事
24さく井工事
さく井工事、観測井工事、還元井工事、温泉掘削工事、井戸築造工事、さく孔工事、石油掘削工事、天然ガス掘削工事、揚水設備工事
25建具工事
金属製建具取付け工事、サッシ取付け工事、金属製カーテンウォール取付け工事、シャッター取付け工事、自動ドアー取付け工事、木製建具取付け工事、ふすま工事
26水道施設工事
取水施設工事、浄水施設工事、配水施設工事、下水処理設備工事
27消防施設工事
屋内消火栓設置工事、スプリンクラー設置工事、水噴霧、泡、不燃性ガス、蒸発性液体又は粉末による消火設備工事、屋外消火栓設置工事、動力消防ポンプ設置工事、火災報知設備工事、漏電火災警報器設置工事、非常警報設備工事、金属製避難はしご、救助袋、緩降機、避難橋又は排煙設備の設置工事
28清掃施設工事
ごみ処理施設工事、し尿処理施設工事
29解体工事
工作物解体工事
複数の業種の建設業許可を申請するには
建設業許可の複数の業種を選択して申請することも可能です。1つの申請であれば業種の数によって審査手数料が増額することはありません。また、要件を満たしていれば取得できる業種の数に制限もありません。
実際に行われる工事は、いくつかの業種の工事を組み合わせたものが多くあり、自社の営業に関連する業種の許可を全て取得したいところです。
その場合は各業種に応じた専任技術者が必要となります。専任技術者になろうとする方が、取得したい業種について資格や実務経験をお持ちか否かを確認してください。
専任技術者の要件を満たす人がいない場合、技能検定を受験したり、資格保有者を雇用する等の方法で要件を満たせることがあります。
「建築一式工事の許可があれば他の工事も全部できるんじゃないの?」と聞かれることがありますが、建築一式工事の許可で請け負うことができるのは建築一式工事のみです。該当する専門工事の許可がなければ、請負金額500万円以上の専門工事を請け負うことはできませんのでご注意ください。